古寺巡礼的な話

先日、1年ぶりにお世話になった方と京都で一献かわしました。最初は最近の世情の話でしたが、途中から奈良の古寺について話が咲きました。
奈良法隆寺薬師寺唐招提寺東大寺、新薬師寺、等でした。特に法隆寺について、お互いが知っている知識の出し合いでした。廻廊はなぜ西側が1間長いか?中門の列柱は何故、奇数の5本なのか?(法隆寺だけ)、和釘はなぜ錆びないか?東大門は移築したか、していないか?でした。日頃はこの様な会話は出来ませんが、とても楽しいひと時でした。私も法隆寺は40数年前に、何かの調査で行ったきりでした。確か食堂(じきどう)の実測をした記憶がありますが、定かではありません。それよりも、法隆寺法起寺(ホッキジ)法輪寺などの説明を西岡常一棟梁に説明してもらった事が今でも大切な宝です。
法起寺は解体修復中でした。その作業場で「ヤリ鉋」の説明も受けました。
薬師寺の発掘調査(昭和44年)で、声がかかりましたが、これは辞退しました。今のような賢覧豪華な伽藍配置ではありませんでした。金堂と東塔が自然に溶け込んでいる風景でした。高田後胤先生の講和も聞かせて頂きました。
本当に良い時代でして、良い人々の出会いが、お酒に醸し出されたひと時でした。久しぶりに奈良の散策をしてみようと思います。
「二月堂篭りの僧の靴の音」まだ寒い日が続きます。風邪には気を付けて下さい。